「職人技」クラフトマンシップというテクノロジー

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一日遅れですが「敬老の日」にちなんで”温故知新”とでもいいましょうか、塗り物の伝統工芸など見てみましょう。

日本全国には、輪島塗(石川県)・会津塗(福島県)・飛騨春慶(岐阜県)・江戸漆器(東京)・八雲塗(島根県)など各地に名産として伝統技術が 伝えれています。


特に京都から滋賀県・石川県・富山県・福井県・岐阜県・長野県・新潟県などの北陸地方や東北地方に名産地があります。

– – – 漆塗りの工程の簡単なご紹介

漆は自然のものですので細かいゴミが混ざっていたりします。
和紙に漆を入れて左右の端をねじるようにして漉します。

木地師さんの仕上げた木製の器に漆を塗っていきます。
職人さん曰く「ためらいなく塗る」一気に仕上げる方がムラ無くできるそうです。

この漆塗りは下地となる最初の塗りから「下塗り」「中塗り」「仕上げ塗り」と工程があります。(呼び名や回数はさまざまです)
一回の塗り作業には7~8回の塗りと研磨と乾燥の作業を繰り返します。
「炭」も地方によっては「朴の木」「椿の炭」「桐の炭」など研ぎの作業工程によって使い分けるそうです。

専用の刷毛でムラ無く塗りあげるにはこういった作業をコツコツと続けて技術を積み重ねていくわけです。

塗りあがったものは、漆の垂れムラを作らないように回転させる作業台もあるのです。
乾燥させて研ぎ、塗り乾燥させるを繰り返していきます。

乾燥させた面に「沈金刀」という小刀で線のような模様を刻み、金箔をすりこんで仕上げる「沈金」という技法や、漆が乾燥する前に拭き 取ってはまた塗り拭き取るという作業を繰り返すことで木目や切り出した際の木の割れ目を活かす「拭き漆」という技法もあります。
アワビの貝殻を使用して磨きあげる「螺鈿細工」や金粉を撒いて研ぎ上げる「蒔絵」は有名ですね。

漆はアジア地方に多く見られますが、独特の主成分である「ウルシチオール」は日本産のものが成分60%以上と、中国製60%・ベトナム製30% とくらべてとても多く良質です。
漆の木といえば「かぶれ」がみられます、風に当たっただけでもかぶれてしまう人もいます。
(慣れれば平気だと聞いた事がありますがどうでしょう…?)

漆は耐酸性・耐熱性があり接着面が強いのですが、乾燥には時間がかかりますし上手くいかないとヒビ割れが起きたりします。
ただし一般の塗料に比べてコストが高い。日本製は外国製の約5倍もしてしまいます。
一気に大きな面に塗るのには不向きで、塵などが混じると見栄えが悪いので作業にはキレイな空間が必要。
一般塗料のような手軽さはありませんが、研いでは塗るを繰り返すことで出てくる深いツヤは塗料とは一味違います。

耐久性も抜群です、それは歴史的建造物やアンティークな食器からも分かるでしょう。
塗料ではこれだけの年月を耐える事ができるでしょうか?

職人技というと「トラディショナルテクニック」とでも言いましょうか、でも現在の「科学技術=テクノロジー」の礎となっていることに は間違いありません。
何気なく使用している漆も今では合成モノが多いようですし、海外の漆を使用しているものがほとんどです。
一度はホンモノの国産漆の漆器で味わいたいものです。