ガイアの夜明け/鳥取大学病院の看護師子育て支援に全国から熱い視線!

33回社会保障審議会医療部会 看護職員確保対策について 厚生労働省医政局看護課調 看護職員就業状況等実態調査結果(平成22年度)14p

平成25 年10 月4 日第33回社会保障審議会医療部会 看護職員確保対策について 厚生労働省医政局看護課調
看護職員就業状況等実態調査結果(平成22年度)14p

女性看護師や医師も結婚後も働き続けやすい?!鳥取大学付属病院にガイアの夜明けが密着

看護師が不足しているという声を頻繁に聞くようになりました。結婚や出産・育児のために

看護師も結婚を機に退職してしまうことが多々あるようです。

病院は24時間体制です。3交代で小さなお子さんを育てながら夜勤もこなさなければならない看護師の方が辞めざるをえないのはやむを得ないというのも分かります。

ガイアの夜明けの冒頭では夜7時に東京都練馬区でお子さんと子育て真っ最中の43歳の女性から、大切にしまってある勘合符の免許証を見せてもらうところから始まりました。旦那さんと二人の子どもの4人暮らしをしつつ、週に3日パートに出ているそうです。

表記には保健婦助産婦看護師法に基づき、看護婦の免許を与えるとあります。漢字が看護師となっていないところに歴史を感じさせます。

フルタイムで、夕方から夜中、夜中から朝までなど、きつい条件三交代勤務の中環境で働いていた東京の大学病院も、自分だけ子どものために夜勤から抜けるわけにはいかないと元看護師の女性は言います。

シフト制のチーム体制の中で24時間続いていく仕事で、職場の要望に応えられない以上辞めざるをえない状況が伝わります。日本は昼間の間しか預かる保育所しかないところがほとんどですし、待機児童という言葉も生まれるほどワーキングマザーには、厳しい環境が続いています。

2005年から2009年において第14回出生動向基本調査によると出産による仕事を辞めた女性は43.9%と高いとう大きくテロップが出されます。

命に関わる看護師の仕事が必要とされており、看護師の確保が社会の大きな問題になっている中で、看護師の多くが結婚・出産を機に辞めていく以外に選択肢が残っていない状況です。

そんな中で2015年の3月24日ガイアの夜明けの放送から明るい希望が見えてきました。

子育て中の看護師が約150人勤務する鳥大の先進性

全国の看護師が殺到?!

鳥取大学附属病院。鳥取大学は鳥大と略されているようです。そこへそんな鳥大の看護師の出身が兵庫、福岡など将来結婚して子どもが出来ても働きつづけることを見越して鳥大へ就職する看護師もいるようです。下の写真が付属の保育所ですが、午後5時になると引き取りに行くように急かされることはありません。鳥大の職員の子どものうち約100人を預かっているそうです。

子どもは夕食を取り、お風呂に入り、翌朝まで寝ていられる24時間の保育施設なのです。

 

夜間も預かる すぎのこ保育所の外観写真

http://www2.hosp.med.tottori-u.ac.jp/departments/center/worklife-balance-suppot/sugioko/hoiku.html より

子どもの急な発熱のために会社から急ぎで帰宅するビジネスパーソンの場面はよくテレビドラマに登場します。

上記の写真のすぎのこ保育所を利用しているお子さんには病児保育の施設があります。

ウェブサイトによると、利用できる条件としては、

  1. 鳥取大学医学部附属病院すぎのこ保育所をご利用のお子様
  2. 0歳児(生後43日以降)~6歳児(就学前)までのお子様
  3. 病気の急性期~回復期であり、医師により集団保育が可能と判断されているお子様

とあります。次の写真は病児保育室の様子です。

病児保育もあるのは全国でも珍しい

同上サイトより 感染を防ぐため、保育所とは別の出入口を使うことになっている

自分が勤務している時間帯で急な病気になってしまった子どもへここまで手厚く準備している施設を鳥大は用意するに至りました。

鳥大医学部病院長の北野博也氏の発言の中に意外な言葉がありました。地域の中では大きな役割を果たす鳥大も認知度は今ひとつだったようです。看護師が働きやすい職場づくりを進めることで鳥大の存在をアピールする良い広告にもなるということです。

実際に鳥大へ全国の看護師がやってくることにもつながります。院長はより高い技術を持った人材が鳥取に来て全体のレベルが上がることも視野に入れているそうです。

小1の壁に立ち向かう!

同大学病院の中には、ワークライフバランス支援センターというものがあります。いわゆるワンストップの仕事と生活を総合的に相談してくれる窓口です。ガイアの夜明けでは、保育所から小学校1年に上がることで預ける施設がなくなってしまう小1の壁という解説をします。

働きながら子どもを育てていく上で、6歳までは保育所が預かってくれても小学校へ入学する年齢では極端に深夜まで対応してくれる預かり施設がなく仕事を辞めざるをえない状況をクローズアップします。

ガイアの夜明けでは、担当者の会議で小1の壁について話し合いがなされ土日の夜間の間を保育所で預かる検討を始めたところのようです。

ガイアの夜明けで登場した今度小学生になる子どもを子育て中の看護師は、子どもどこの預けていいのか途方に暮れていました。ワークライフバランス支援センターからなんとか小1の子どもを預けられそうな様子を聞き涙を流しながら報告を受けた様子が放映されました。

鳥取初の子育て支援は日本全国へ波及するか?!

今回番組前半で特集したガイアの夜明けの子育てママへのサポートの状況は大学病院内に貴重な女性の人材が結婚・子育てで辞職してしまい、組織の中で大きなロスになっていることへの対応という視点から見ることができます。

男女の労働率は年齢別に分布を取ると,男性は台形型,女性はM字型と似た傾向が続いてる

http://www.stat.go.jp/data/kokusei/2010/users-g/wakatta.htm#jump1 より 統計局のデータ

女性と仕事の両立で必ず日本で特徴的に現れるM字型カーブという用語があります。

結婚・子育てで仕事を辞めざるを得ない状況故労働力率がへこむカーブのことを言いますが、これを改善する様々な模索が続いています。

鳥取大学医学部大学病院という組織の単位の話に収まらず、全国の24時間体制の病院や深夜勤務を求められる女性の労働環境に波紋が広がることで産みたいが産めない女性に朗報となればと思います。

今回のガイアの夜明けの前半を見た後で考えさせられたこと

鳥大は、他にもお麺等持ち帰りサービスというものを実施しています。お弁当業者が夕食を発泡スチロールの箱の中に温かいお弁当を宅配することによって、仕事明けに料理する負担を減らそうとするものです。

幼児メニューも始まったこのサービスは医師にも利用され、わざわざ作る手間、医療の現場から食堂へ行き同じメニューで困る悩みなど複数のお弁当会社が昼も夜も忙しい職員を応援します。

なぜ東京発の取り組みでなかったのか?

筆者はこうした試みが東京を起点として突出しなかったのがとても不思議に思えます。むしろ、子どもの全国における県別分布は東京都が一番多いのです。では以下の様な数字*があります。

日本全国の0~14歳の合計が16,390この内東京都は1,503、神奈川が1,170、大阪府1,138、鳥取県は76とあります。

地価が高いことから遠距離通勤者が多いこと。3交代勤務の工場が少なくから等いろいろ考えましたが、筆者には都内でのニーズの方がむしろ多い気がします。ガイアの夜明け今回は看護師の子育て支援でした。

都内の大学病院は多いはずですし、職場の近くに24時間対応の保育所があれば親も安心するように思います。

都内にある大学病院が鳥大のようなワークライフバランス支援センターを併設するなど医療関係者の過労現場を少しでも改善できるように行政やNPO法人、社会貢献企業との協同など進んでいれば、番組冒頭の元女性看護師も復職できるような道が開かれるかもしれません。

社会貢献を目的としたいわゆるソーシャルビジネスの起業などがしやすいように見える都内の方がこうした先進的な取り組みが上であるかのように想像していたのです。地方に職がないので状況するしかないというのはよく聞く話ですが、都内だからといって女性が働きやすい環境が整っているとは限らないのではないか。

なぜ、待機児童の解消や24時間保育が都内から解消されていかないのか、たくさんの疑問が浮かびました。子どもの数が少なくなり統廃合するニュースを都内にかぎらず地方でもよく聞くようになっています。

介護職に看護師がセットで常駐するニーズへの対応は?

ガイアの夜明けの後半では、「ドゥーラ」という新しい職業についての特集でした。子育ても家事も経験のある専業主婦に新米専業主婦に家事ヘルパーと子育て支援を総合的に支援するものです。ドゥーラとして資格を合格した専業主婦が家政婦とは違うレベルで、子育てや家事に戸惑ったり疲れたりする若い専業主婦へ訪問サポートするという内容でした。

今後、看護師が年を重ねるにつれ、親の介護で退職するような状況がいつかやってきます。子育て支援と介護支援との共通点をうまく結びつけた新しいビジネスの誕生を筆者は夢見てます。皆様はどのようにお感じになったでしょうか?

 参考