Quadrilateral Cowboy – 56.6kモデム搭載コンピューターで潜入する80年代サイバーパンクの世界


80年代のサイバーパンクといえば”ブレードランナー”や日本人からしてみれば”AKIRA”などの作品を思い浮かべる人もいるのではないでしょうか。

Blendo Gamesが開発したQuadrilateral Cowboyはそんな80年代サイバーパンク作品に影響を受けた3Dアクションパズル作品です。

Blendo Gamesとは?

アメリカにあるBrendon Chung氏が立ち上げたゲームスタジオで、代表作の一つにGravity Bone(2008年)があります。このゲームはMinecraftのように四角形で描かれたキャラクターが特徴です。

主人公はテープレコーダーの指示に従ってウェイターとなって特定の人物にドリンクを持って行ったり、鳥を撮影するなどのミッションを進めていきます。

非常に短い作品ですが、映画”未来世紀ブラジル”を彷彿とさせる演出が強く印象に残るゲームでした。現在は公式サイトから無料でダウンロードすることができます。

2016年、Quadrilateral Cowboyの発売

その後は”Thirty Flights of Loving”などの発売を経て、2016年にQuadrilateral Cowboyを発売します。

従来のQuake2エンジンベースで開発されていた作品とは違い、id tech 4エンジン(Doom 3やQuake 4で使われたエンジン)で開発された本作は、TWENTIETH-CENTURY CYBERPUNKの名の通り、レトロな世界観で様々なミッションを進めていきます。

物語は列車からCPUを盗み出すところから始まる

プレイヤーは3人組の女性ハッカーグループの一人となり、ホバーバイクで列車に乗り込みます。そしてポータブルレコードプレイヤーから流れるクロード・ドビュッシーの”月の光”を聴きながら厳重に保管されたブリーフケースを盗み出します。

アジトに戻り、プレイヤーはコンピューターを組み立てることになります。先ほど入手したブリーフケースの中からCPUを取り出し、取り付けることでミッションで使うコンピューターが完成します。

ゲームはこのコンピューターからVR空間に潜入してミッションを進めていくことになります。

ミッションをクリアするたびに使えるガジェットが増えていく

ミッション内に出てくる建物は厳重なセキュリティがかかっています。そして主人公はDeckと呼ばれるコンピューターを持っており、これを使ってトラップを解除していきます。

つまりはハッキングということですが、これが地味に本格的なものとなっています。例えばレーザーを解除するには、そのためのソフトウェアを起動するためにDeckに”telnet”と打ち込み、次に”laser2.off(3)”と打ち込むことでレーザーを解除します。

このようにCUI上でコマンドを打ち込んでいき、機密書類などを盗み出します。Linuxのターミナルなどでコマンドを打ち込むことに慣れている人であれば、この辺は楽しく感じるのではないでしょうか。文字がずらっと並んでるのを見るのが苦手な人には厳しい部分かもしれません。

ミッションをクリアするごとに、猫が経営するお店で新しいガジェットを購入することになります。購入するものの中には狭いところに潜入させる小型ロボットや、Deckから操作する銃などがあります。後半になるとミッションが複雑になっていき、様々なガジェットを使うことになります。

ゲームを彩るレトロな音楽

ゲーム冒頭で流れる”月の光”をはじめ、このゲームには20世紀初期の音楽が多く使われており、レトロな世界観と見事にマッチしています。残念ながらサウンドトラックの配信はされていませんが、エンディングに使われた音楽がクレジットされているほか、Spotifyに有志の方がまとめてくださったプレイリストがあります。(要ログイン)

レトロでサイバーパンクな世界観は素晴らしいが、ハッキング画面は人を選ぶ

古い音楽や、サイバーパンクな世界観が好きな方にはたまらないゲームではないでしょうか。筆者としてはハッキングがミニゲームとして用意されているゲームが多い中で、CUIベースのハッキングを用意してきたこのゲームはすごい面白いと感じました。

ただこの辺は人を選ぶ部分かもしれません。慣れてしまえば簡単なのですが・・・。

Quadrilateral CowboyはSteamにて1,980円で配信中(英語版のみ)です。アートブック付きのデラックスエディションもあります。