ワイシャツなのに胸ポケットもない!しかも今どき国産。1枚4,900円もするワイシャツをユニクロの柳井会長さえも買う。ニューヨークにまで売りに出る日本人の商魂の美学。

メーカーズシャツ鎌倉 20140625

コストカットで安くて良い品物がどんどんグローバル化の中で生き残るのが難しい中でサラリーマンが購入できる1枚のシャツの値段を4,900円と設定し、とことん高品質を追求する企業鎌倉シャツ。

資本金1億円にして売上が32億円を上回る業績です。(2013年5月期)。鎌倉シャツのオンリーワン的な企業の特色はどんな点にあるのでしょうか?



ワイシャツメーカー自ら生地の質感を伝えているのも珍しいです。良いワイシャツができそうな想像が膨らみませんか?

億単位の取引をする企業でありながら買掛金台帳や手形帳のない異色の企業。しかも在庫を持たない主義で仕入れの支払いは翌月に全額支払うというスマートさ。

その企業は鎌倉シャツ(正式名:メーカーズシャツ鎌倉)です。現会長の貞末良雄(さだすえ・よしお)氏は日本のファッションを一世を風靡したアパレル企業ヴァンヂャケットで学び、1993年メーカーズシャツ鎌倉を創業するに至ります。

株式は非上場会社です。(会長がするつもりがないと明言しています。会社の成長の目標として株式上場を目指すというよく聞かれるのにもかかわらずです。)

30万着以上のワイシャツを軽々と売り切る鎌倉シャツも創業が1993年11月で鎌倉市雪ノ下ファミリーマート2F(13坪)にて創業というところが最初はつつましいところからスタートしていました。今も昔も夫婦二人三脚で企業を成長させ続けるのも社風の中に柔らかさを感じさせます。日本国内25店舗海外にニューヨークにも店舗があります。

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通常アパレル製品はシーズンもので在庫が残れば新製品を出す余力が減少します。鎌倉シャツは逆に毎月新しいワイシャツを発表し続けるのです。

ところで、日本ではワイシャツに胸ポケットはあって普通というのが一般化されたイメージだと思います。シャツのクオリティの高さに自信を持って、ニューヨークで鎌倉シャツを売ろうとした際に真っ先に、どうしてシャツに胸ポケットがあるんだと指摘を受けたそうです。

自分の着るスタイルにこだわるニューヨーカーから社長は一層刺激を受けたようです。衣類に対するいろいろな感性があるかと思います。鎌倉シャツでは企業で働くのにスーツとワイシャツで決めるのはある種の戦闘服であり、礼儀を尽くす武器としての手段ことでもあるとお考えのようです。

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環境貢献活動にも力を入れる鎌倉シャツの中で特筆したいユニークなサービスがあります。袖口や襟元をリフォームするサービス。税別2,400円でくたびれたワイシャツをよみがえらせようと「奥様へ」の提案もしています。

普通なら服は売りっぱなしが主流のアパレル産業において好印象な提案ですね。

貞末良雄氏によると社内では従業員の話をいつも聞いているので報告書を作ったり見たりする必要のない会社と、なんだかおとぎ話にも聞こえるようななんとも風通しのよい雰囲気の会社風土を語ります。

ワイシャツのメーカーに留まらず、商品開発やマーケティングや出店のために、別会社で株式会社サダ・マーチャンダイジングリプリゼンタティブ
(略称株式会社SMR)を作り企業力の向上につとめています。

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参考サイト)

企業公式サイトトップページ:メーカーズシャツ鎌倉 – MAKER’S SHIRT KAMAKURA
このような優良企業、やはりカンブリア宮殿が見逃すはずもなく、2009年12月14日 放送で取材されていました。

鎌倉シャツは創業5年後の1998年にもITを活用した情報発信をしています。公式サイト兼通販サイト内の「貞末良雄のファッションコラム」はその蓄積にも反映された厚みがあります。アパレルだけに留まらずビジネスへの気構えに迫る内容でサクセスストーリーとして読むのも実に爽快です。毎日でも読み返したくなります。また、テレビ取材から避けてきた姿勢がをテレビ東京の取材の際いざ全国で放送されるという戸惑いの気持ちまで赤裸々に綴っているのも魅力的です。