モーダルシフトへ物流危機に鉄道貨物を再考!クローズアップ現代1/14

貨物列車が走る写真

http://www.mlit.go.jp/tetudo/tetudo_tk2_000015.html より

2015年1月15日加筆修正有り!

物流ほど日常生活でありがたい機能でありながら、まるで空気のようでそのシステムについてあまり深く考える機会は少ないかもしれません。

そこで調べていくうちにショッキングだったニュースだったのが、手間をかけて育てた作物を収穫しても、水揚げした魚を運びようにもそれらを運ぶトラックがないという現実です。

例えば、東京向けの鹿児島県産の野菜を運ぶトラックが手配できないケースがあります。

そこで注目が集まるのが鉄道貨物など、鉄道や海運などを活用し、長距離トラック運送の過酷な労働を改善しようとする動きがあります。

トラック業界の疲弊と求人不足の限界

まず、これ以上のトラック輸送力を増やすのは困難を極めます。業界では7万人といわれる人手不足の状態にある中で、運賃はディスカウント競争の真っ只中にあり、ドライバーを募集しようにも不足しています。

全業界の1年間の労働合計時間が2,124時間で年の給料は平均469万、しかし、トラックの運転手の平均労働時間が2,592時間と長時間にもかかわらず、平均給与が385万円という低さ。

即日配達や翌日配達、時間帯指定の配達など人手が足りません。佐川急便では女性を活用しようと、自転車による配達により人材を確保する動きがあるくらいです。

さらに労働環境が極度に厳しく、長距離輸送にもかかわらずドライバーの精神的肉体的コンディションへの規制は上がる一方で、コストダウンしようにも難しい状況です。

鉄道貨物の3大メリット

  1. 長距離輸送 JR貨物の平均輸送距離900Km以上=中長距離輸送に強い
  2. 大量輸送 26連結(標準タイプコンテナ5t)を130個=650tを一度に輸送可
  3. 低環境負荷 ガソリンを使わず空気が汚れないCO2も出さない= 電気の有効活用

今後トラック輸送との相互活用によりさらなる物流システムの改善が期待できます。

トラック中心の貨物輸送トンベースで国内貨物の鉄道の占める割合は1%未満

トンベースで国内貨物の鉄道の占める割合は1%未満

http://www.mlit.go.jp/common/000214611.pdf より 2009年度のデータ

 

北海道で水揚げされた魚がトラック不足により運べず、漁業に厳しい影響を受けているとの情報が入っています。(*1経済部の鈴木啓太記者/NHKオンライン)

 

別に運ぶ手段があるとしたら、飛行機では積載量とコストや船ではスピード性から現実性がありません。

そこで鉄道貨物に注目が集まります。

社会の認知度から言うと鉄道の貨物輸送は割りと地味な存在かもしれません。

トンベースで見ると輸送のシェアの1%すら超えていないという統計データがあります。

鉄道貨物の需要をさらに開拓、日本の中央を貨物列車専用線が作られる構想も!?

鉄道貨物が見直され需要が増加傾向へ

鉄道コンテナの輸送量が伸びています。2013年11月から前年比でプラスの数字が出ました。8%の消費税導入した後の4月からも輸送量は増加傾向が続きます。今年の9月には前年比プラス9%を記録したそうです。

一方で、トラックを中心とした一部の運送業者が増税の影響で取扱量が減少したそうです。

 AEONはじめ5社の共同鉄道貨物の物流システム

鉄道貨物の場合、一度に大量の荷物を遠距離運ぶことができますが、帰りの鉄道でさらにまた都心から地方へ戻る際に積み荷がないロスを発生させる問題がありました。

これをスーパーAEON(イオン)をはじめ5社の共同物流システムにより、鉄道貨物のさらなる効率化を進めようとしています。イオングローバルSCMの呼びかけにより、

ネスレ日本、花王、アサヒビール、江崎グリコにより東京から大阪間を5社共同で東京・大阪間に専用貨物列車を運行する試みが始まっています。2014年の年末12月14日と21日の2日間を利用するとのことです。

区間は、東京貨物ターミナル(東京都品川区)から百済貨物ターミナル(大阪市東住吉区)までの間となっています。

東海道貨物専用線を実現するには?

そんな中で、JR貨物の真貝取締役が夢という保留を付けた中で「東海道貨物専用線」を作る未来図を持っていることがわかりました。もし実現すれば、得意の大量輸送でエコで効率のよい日本の物流システムが大幅に向上できる可能性があります。

海外では貨物列車専用の線路が整備されている例がいくつもありますが、日本の線路では乗客を運ぶ線路と混ざって貨物列車が走る制約があるのです。

早朝深夜しか開いていない旅客用の線路をかいくぐりながら鉄道貨物はさらなる物流効率化を手探りしています。

震災から鉄道貨物の持つポテンシャルが見直された!

国土交通省の「貨物鉄道輸送の特性と国内貨物輸送における鉄道の役割*2」によれば、

東日本大震災の際に道路輸送が困難だった際に鉄道貨物が様々な協力を合わせて、通常では貨物列車が運転されていない線区をつなげた上で、日本海側ルートを使った石油の緊急輸送が行われたことはもっと知られていい事実だと思います。

仙台の製油所の操業停止と東北線の不通から石油類の輸送が大ピンチに陥った時その救世主となったのです。

こうした輸送の量は20kgリットル積みタンクローリー約2,850台分にまで及びます。鉄道貨物の大量輸送という得意分野が発揮されたのです。

陰で生活を支える鉄道貨物の存在感

意外なことですが、長野・群馬の80%ほど、栃木でも70%ほどに至るほど石油類の安定供給に鉄道貨物は欠かせない存在なのです。

しかし、鉄道貨物をいくら強化しても、そのまま直接宅配や店舗などへ直送ができるわけではありません。

トラック輸送の重要性はますます高まりつつあるなかで、貨物輸送におけるトラック輸送と鉄道貨物との連携を探り始める動きはさらに活発化するでしょう。

モーダルシフトという新しい概念

モーダルシフトとは:国内の貨物輸送をトラック輸送から、大量輸送機関である鉄道または海運に転換することです。

参考)

*電気機関車EF210/エコパワー桃太郎。Amazonでその(下の写真です)鉄道模型(Zゲージ)

貨物列車 EF210 エコパワー桃太郎模型の写真

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トラック業界の厳しい状況から見直される鉄道貨物/需要は増加傾向へ11月21日、2014年のリポートを改題し、クローズアップ現代の1月14日、2015年の放送の元に再構成しました、。