ナビタイム/外国人観光客の動きを案内アプリから抽出ビックデータに!

観光省と株式会社ナビタイムとのコラボによる外国人観光客の行動解析

観光省と株式会社ナビタイムとのコラボによる外国人観光客の行動解析

2015年4月8日のNHK19:30分放送のクローズアップ現代で外国人観光客の集客を2,000万人にまで伸ばす試みが特集されました。

どうやって集客するという方法論で始まったわけではありませんでした。

筆者は、ナビタイムというIT企業のポテンシャルに注目して特集したいと思います。

ナビタイムジャパンの様々な移動案内アプリのイメージ

https://play.google.com/store/apps/details?id=com.navitime.inbound.walk&hl=ja より

「経路探索エンジンの技術で世界の産業に奉仕する」

ナビタイムジャパンの経営理念です。西暦2000年に株式会社ナビタイムジャパンを設立しています。原点は1996年に経路探索エンジンのライセンスビジネスから出発しEZナビウォークを開発し一躍有名に、資本金は9,000万円にまで成長しています。

2008年には早くも28の国に対応したスマートフォンアプリ

スマートフォン端末に初めて「Global NAVITIME」を提供開始しています。

GPSセンサーを搭載したスマートフォンは使う側として利便性を提供してきた流れから、今度は逆にサービス提供者が顧客の流れをつかむツールとして急速に注目度が上がっています。

ナビタイムはもはや単なる乗換案内の情報提供に留まらずに、今度は人の流れ全体を俯瞰するデータバンクとしての側面を持っていることに筆者は注目したいと思います。

例えばポイント付与により、ツタヤのT-ポイントは顧客の志向を掴みマーケティングに活かす巨大なシンクタンクになっています。楽天ポイントでも同様に楽天スーパーポイントなどでも売る側に有利な情報を集めています。

古くからはPOSデータを駆使したセブン-イレブンから脈々と顧客情報を集めることに大きな販売力が関係していたのは分かりやすいのです。

今度は、交通機関の情報提供サービスが人の移動についてのビックデータを集める情報収集能力を持つに至ったIT技術の可能性について深く考えておきたいと思ったのです。

さて、クローズアップ現代では外国人観光客の団体客はつかめても急増中の個人観光客がどのような場所を多く訪れているか、どこに人気があるのか把握しきれないという問題提起をします。

外国人観光客が1,000万人を超えた2014年からさらに2,000万人を来日させる戦略をどう探っていくか考える際に筆者は次の3点に着目します。

  1. どのように外国人観光客が日本のどこに滞在していて、どこに集中しているかを調べるのにAndroidアプリを使ってビックデータを用意して解析してい点
  2. 観光省の独自データでなく乗換案内サービスで有名なナビタイムが協力してデータの集積しビックデータとしてその解析に大きく関わっている点
  3. GPSにより外国人観光客がどのような移動経路を使っているか、何日間滞在しているか、どこに集中して外国人観光客が滞在しているかをプライバシーの開示に協力して解析していると何度もテロップが流れた点
GPS機能を活用した観光行動の調査分析

http://www.mlit.go.jp/common/001086241.pdfより

上記のように単独行動が取りやすいようにナビタイムが無料の日本案内ソフトを外国人観光客にスマートフォンなどにインストールしてもらいます。

そこで、年齢や性別、どこからの訪問かなどプルダウンメニューで選び、外国人観光客の属性を入力してもらいます。

そして、観光省の仕事としての以来としてか、Request for Cooperation in Japan Tourism Agency (JTA) Surveyと注意喚起を行った上でデータを集めています。

外国人観光客の調査のためにプライバシー上の許可を取る案内画面

サイト 同上よりPDFファイルから

 

もし、プライバシーを取られるのが嫌ならこのアプリを使わないよというリスクもありますが、便利だから特に気にしないと多くのサンプルを集めることができました。

外国人観光客向け多言語観光アプリ『KOBE Official Travel Guide by NAVITME』の提供開始および観光情報のオープンデータ化について ナビタイムジャパン 2015年3月30日

神戸市ならびに株式会社ナビタイムジャパン

ナビタイムは日本国内だけでなく海外でもアプリを提供したり、上記のリンクにあるように神戸市のオープンデータとして多言語による案内アプリを開発しています。

クローズアップ現代の中で、注目に値するのがもっとも外国人観光客が集まった場所が東京スカイツリーのような観光名所ではなく、渋谷のスクランブル交差点だったという点です。

何が日本らしいのか、国のイメージというものは国内にいただけではわからないいい参考例として筆者は考えました。

番組を見た後に感じたこと

観光省と民間会社が協力して、日本が国として外国人観光客をもっと招待したいために蓄積されたGPSデータというプライバシーに直接関わる情報集めの新しい分析ツールとしての優秀さが光ります。

単に国内のビジネスで販売力を上げたい企業が話題のアプリを組み上げてプライバシーを吸い取り、消費者が操作されるリスクもすぐ近くにあることの一面を見せられたような気がします。

また、Twitterの分析で、観光客の好印象な書き込みなどを分析するビックデータの活用法も番組では見られました。今回はGPSデータを中心に特集を組みましたので、ふられませんでした。小さな単位のデータも集めて解析することでとてつもない力を出す好例だったと思います。

参考

株式会社ナビタイムジャパン 日本国内向け英語版ナビゲーションアプリ 『NAVITIME for Japan Travel』提供開始 2013年10月2日

観光省による 観光ビッグデータを活用した観光振興/GPSを利用した観光行動の調査分析2015年4月8日最終更新分

NHKクローズアップ現代 2015年4月8日放送 観光にビッグデータ!? 
~外国人呼びこむ新戦略~